2012年2月28日火曜日

研修の内製化について考えてみる


「研修の内製化」とは、一般に外部講師に委託してきた研修を、社内講師を育成して自社内で行うことを指します。
「企業と人材」の2005年調査(ちょっと古いですが...)では、「研修時の日当、時間外・休日労働の取り扱いの実態調査」によれば、65.7%の企業に社内講師がおり、何らかの研修が行われているという。(意外と多いな〜)

一方、求められる教育内容が、高度・専門化するにしたがい、外部の研修機関や研修講師に頼る機会も増えてくる。図1の通り、徐々にではあるが、外部教育機関へ委託していることが伺える。




図1 産労総合研修所「第35回 教育研修費用の実態調査」より引用

かと言っても、限られた教育予算の中でやりくりするためには、基本的な研修を内製化し、コストの削減をはかる動きがあるんでしょうね〜。



内製化をするメリット

①現場力の強化
 基本的な知識を付与するだけなら、e-ラーニングなどの実施も考えら れるけど、社内講師であれば、開発秘話やプロジェクトの失敗事例な ど実務に近い内容を学べること

②人材交流の強化
 部門間をまたがって研修をした場合、普段接することのできないメン バーと交流することができ、社内コミュニケーションの活性につなが ること

③教えるスキルの強化
 講師役にとっては教える立場に立つことで、自分の知識が整理され、「教えることで学ぶ」成長も期待できること


内製化をする課題

①講師の適任者がいない
 突然講師を依頼され、人前でうまく話せて、効果的に教えられるスキ ルをもつ社員がいなさそう。(前会社でもそうでした...)

②カリキュラム・テキストがない
 テキスト作成には、膨大な時間かかる。全社統一のテキスト書式を決 めたり、テキストの書き方を決めたりと..。テキストは現場の方が作 るべきだと思うけど、現場の方がどこまで協力してくれるか...

③適切な研修体系になっていない
 よく耳にすることですが、研修体系がまとまっておらず、何から手を つけて良いかわからない教育担当者の方が多いように思います。 外  部の研修を受ける際も、受けてはいおわり!ってな感じになっている ように思います。(勝手に思ってることですが)


最後に
つらつら書きましたが、本気で研修の内製をするのであれば、人材教育の世界にとどまらず、経営改革が必要なのだと思います。企業の目指すべき将来像を定義して、5年後、10年後に見据えて、研修体系を策定する。研修会社に勤めるものとして、何かサポートできることはあるはずです。

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