コルブ氏は、経験学習サイクルを回すことが重要であると提言している。
著者は、このサイクルを回すだけではなく「ストレッチ、リフレクション、エンジョイメント」の三つが必要であると主張する。
本書では、ストレッチとは「問題意識を持って高い目標や新たな課題に取り組む姿勢」と定義されている。ストレッチを行うためには、ストレッチ経験提供してもらえる環境に、身をおくことが重要であるそうだ。
ただし、ストレッチ経験をするだけでは、経験から学ぶことはできない。「成功/失敗経験したことを内省すること」つまりリフレクションが必要不可欠であり、それを業務中にも意識的に行うことで、業務後のリクレクションの効果が違うらしい。
短納期が当たり前のビジネスパーソンにとって、どこまで実践できるか疑問ではあるが、言っていることはよくわかる。
さらにリフレクションには、他者の要素も重要であり、とりわけ社外の人々との交流が大事であるという。社外の人であれば、現在自分が所属するの職務に偏っている部分を、アンラーニングするきっかけになるのであろう。
ストレッチやリフレクションを行う職場環境が整備されていても、一方的に押し付けられては、苦痛を味わうほかない。そこで著者は、三つ目の要素であるエンジョイメントの重要性を主張している。本書内では、エンジョイメントを「仕事自体に関心を持ち、やりがいや面白さを感じることで意欲が高まっている状態、および仕事をやりきることで達成感や成長感を感じている状態」と定義している。当たり前のことだろうが、どれだけのビジネスパーソンが仕事に対して、エンジョイメントを感じているのだろうか。
今一度、現在の職務が自分にとってどのような意味を持っているのか、立ち止まって振り返って見る必要がある気がする。
本書の後半には、ストレッチ、リフレクション、エンジョイメントを促進するものが、思いとつながりであると記述されている。他者とつながりを持ち、自身の思いを実現するためにはどうするか。思いとは、自分だけでなく他者にも配慮すること。つながりとは、成長をうながすネットワークのこと。
仕事に没頭しすぎてしまうと、他者に配慮できず、結果的に成長を促すためのネットワークを構築できないということ。この考え方は、自分の中でも踏み落ちるところ。
この書籍で学んだことは、2012年度の新人研修でいかしてみよう!
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